特定療養費について

みなさんご存じのように、厚生労働省は医療機関をおおきく二つに分けようとしています。ひとつはクリニックや中小病院など、おもに地域医療に携わり外来診療を主とする医療機関です。もうひとつは200床以上の大病院で、こちらは主に入院の上、手術などを中心として急性期治療に当たる医療機関です。

後者の大病院へ紹介状を持たずに受診すると、大病院は患者さんに特定療養費を請求できます。病院によりさまざまですが、当院近隣の大病院では5000円から8000円の消費税別ということが多いようです。

この特定療養費の意味は、風邪などの小さな病気で大病院へいくことを防ごう、という意味です。2008年になり、ようやく一般に認識されてきましたが、クリニックで十分解決するような軽症の受診者が、大病院の勤務医を疲弊させているのです。まずは近くのクリニックで診断をしてもらい、どうしても解決しないときにはじめて、大病院を紹介してもらいなさい、というのが趣旨です。

紹介状について

2年ほど前でしたか、「大学病院へ行きたいので紹介状を書いてくれ」といってきた女性がありました。まったくの初診の患者さんで、はじめてお顔を見た方だったのでびっくりしました。よく聞いてみれば「大学病院へ受診したい、と電話をしたら紹介状がないと診れません、と言われた」との一点張りです。大学病院でも、もっと丁寧な説明があれば混乱が防げたのでしょうが。

紹介状といっても、なにしろ、なにも書くことがありません。後日、診察された大学病院の先生から丁重なお詫びのお手紙をいただきました。

どんな病気が疑われ、どんな治療法がいいものか、もっといえばどの科にいってもらうか、というのは医師の責任であり、裁量です。紹介状を書くというのは、患者さんの特定療養費を節約するため、という意味では決してありません。

もちろん、当院でも調べた結果、どうしても専門医の診療が必要な場合、たとえば入院した上で全身麻酔での手術が必要なときには、患者さんのことを第一に考えて紹介状を書くことは医師のつとめです。ただし、やはり紹介状を書かせてもらうのは、あくまでも当院で十分な診察をさせてもらった方だけです。誤解なされませんよう、お願いいたします。

当院紹介外来時間等医療機器等アクセス当院での日帰り手術よくある質問肛門病豆知識トップ更新情報リンク集サイトマップ

iiharaiin.jp (c)飯原医院 2006- 大阪市東淀川区小松3-5-31 iiharaiin.comもご覧下さい