終演

ちりとてちん終演

さてさて、いよいよ終演の時間です。午後3時半開演、いちおう2時間の予定でしたが、すでにその時刻はすぎています。名残惜しいなぁ。遠藤P「それでは今日の感謝祭の最後をかざるのに、客席の皆さんと一緒に一曲歌いましょう。」ほうほう。「ちりとてちんをご覧の皆さんなら、当然ご存じの曲です。五木ひろしさんのふるさとを!」

となりまして、舞台上には二人の司会にくわえ、下手より草原、四草、若狭、小次郎、草々、小草若と並びました。まもなく、会場に例の前奏がかかりまして、スクリーンに歌詞が映し出されます。

歌がはじまれば、すぐに弟子たちが客席に飛び降ります。向かって左手より草原、右手より草々、小草若。なぜか四草は舞台上で立ちつくしていましたが、よく見ていると小次郎さんに客席を指さし「僕も、やっぱりいったほうがええんでしょうか?」と尋ねている風。これを受けた小次郎さん、「危ないからやめとき」って(たぶん)。

さきほどの豆まきで、えらい目に遭っていましたから、しかたがないのでしょう。舞台下へおりた3人ももみくちゃになっていました。

糸子のふるさと熱唱

話前後します。さきほどの舞台上方のスクリーン、歌詞のテロップの背景として流れる映像は、もちろん例のシーン。

和田喜代美ことB子が、両親の反対を押し切って大阪へと出て行く場面。列車の窓越しに、のど自慢大会で「ふるさと」を熱唱した糸子さんのシーンです。朝ドラを時計代わりに見始めておよそ10年になりますが、なんだかこの朝ドラは違うぞ、とぼんやり思ったのが、第2週「身から出た鯖」でのこのあたりでしょうか。

正直申し上げて、今回のBK制作の「ちりとてちん」、キャスティングで個人的にいちばん心配だったのが、和久井映見さんでした。あまりテレビドラマを見る習慣がなかったもので、私にとって彼女は「ビールのCMの人」でして、恥ずかしながら「こんな若いおかあさん、無理ないか」と思っていたのです。

いざドラマが始まり、どんどん話が進んで行くにつれ、彼女の自然な演技の凄さに驚きの毎日でした。このドラマは「和田糸子」と「和田喜代美=徒然亭若狭」のダブルヒロインだったのでは、とつくづく感じております。

ずいぶんと脱線してしまいました。ふるさとの合唱がすみ、「本日は誠にありがとうございました」で、順に舞台袖に消えていきます(四草だけ、いったん袖に入った後にみなに押し出されましたのが、ご愛敬)。

恒例のアンコールの拍手に応え、ふたたび弟子たち登場。さらにアンコールで一曲、というわけにいきません。下から順に(若狭>四草>小草若>草々>トリが草原)各人、マイクをもって感謝の意をのべます。「このドラマが如何にみなさんに愛されているか、よくわかりました」「どうぞ、最後までちりとてちんをよろしくお願いします」で、幕となりました。

ホールの外へ出てみれば、すでに6時過ぎで外はまっくら。こうして大阪の楽しい夕べはすぎていきました。